「「「うおおおおお!!!モエーーーーーー」」」
「キノちゃーーーん」「好きだーーーー」
「キノちゃんは俺の嫁!!」
今までに体験したことのない熱烈な歓迎にキノ達は戸惑った。
キノ「……なんで名前知ってるのかな」
エルメス「さあね、滞在許可申請した時に伝わったんじゃない?」
キノ「そんなの聞いてないんだけどな」
「キノちゃん踏んで!」
キノ「うわぁ……きも」
「キノちゃんのキモい出ましたー!!」
「「「「うおおおおおおおおおおお」」」」
「俺にも言ってーー!!!」
──
────
─────────
エルメス「凄い国だったね」
キノ「うん、申請キャンセルしてよかった
キノオタの国じゃねーか
キノ「えっと・・・滞在希望なんですが」
審査官「デュフフフwwwwこれはこれは可愛い旅人さんでございますなwwwww
拙者現実で男の娘を見た事が無い故緊張気味でござるwwww」
キノ「男の子じゃなくてキノです」
審査官「キノ殿と申されますかwwww名前もとても可愛いらしいですなwwww」
キノ「あの、入国手続きを」
審査官「これは失礼wwww
滞在期間なら何日でも、むしろずっとこの国で暮らしてくだされwwww」
キノ「3日程でお願いします」
審査官「なwwwんwwwwとwwwwもう少し滞在していただきたい所存wwww」
キノ「すいませんがボクが決めたルールなので」
審査官「ボクっ子wwwwこれは拙者胸キュンでござるよwwww」
キノ「もう入国してもよろしいでしょうか?」
審査官「おぉっと失礼ww拙者とした事がwwwwどうぞごゆっくりしてくだされwwww」
エルメス「お帰りキノ。随分賑やかな入国審査所だったね」
キノ「審査官の人が変わった人でね。少し疲れちゃったよ」
エルメス「お疲れ様。ところでキノ、気付いてる?」
キノ「何がだい?」
エルメス「国の中から音楽が流れてるんだ」
キノ「・・・本当だ。声が可愛らしいね」
エルメス「キノとは大違いだね」
ゴン!!
キノとエルメスが入国した後、1人と1台が声を揃えて言いました。
キノ「凄いね」
エルメス「凄いね」
国の中ではビラを配っているメイド、激しく踊る男達、
その他にも壁一面に敷き詰められた女性のポスター・・・様々な物が有りました。
キノ「何かのお祭りかな?」
エルメス「仮装大会か何かでしょ?」
キモオタの国って需要は猛烈にあるだろうけど供給どうしてんだろ
>>7
ラノベや萌えマンガを大量に輸出して(本の国とかに)得た金で呼び寄せてる
>>7
公式の国からの輸入と同人国内生産だろう
男はキモオタ
女は大体腐女子なんだろうな
キノとエルメスがそんな事を話していると、
1人の眼鏡をかけた大柄な、悪く言えば太った男性が側を通りました。
エルメス「・・・キノ?どうしたのさ、顔歪ませて」
キノ「いや・・・ちょっと・・・エルメスは良いよね。臭いとか分からないでしょ」
エルメス「臭い?どんな?」
キノ「具体的には移動中しばらく雨が降り続いて、
近くに川も国も無いから洗濯ができず、
やっと洗濯する場所見付けてその洗濯物の荷を開けた臭い」
エルメス「よく分からないや」
キノ「分からない方が良いと思うよ」
エルメス「そう言えばさっきのおっちゃん、変な事呟いてたね」
キノ「うん。詳しくは聞き取れなかったけど・・・なんとかの穴?」
エルメス「とらのあなって言ってたよ」
キノ「虎の穴?うーん・・・虎穴に入らずんば虎児を得ずって諺はあるけど」
エルメス「付けていったらアジトに行けるんじゃない?」
キノ「荒事は御免だよ。わざわざ自分から行こうとは思わないね」
エルメス「あ、さっきのおっちゃんがビルに入ってくよ。あそこがアジトだね」
キノ「え?」
キノが後ろを振り替えると大きなビルが建っていました。そして看板には大きく
『とらのあな』
と書かれていました。
エルメス「凄い高いビルだね。見上げなければ分からなかったよ」
キノ「暗号じゃなくてビルの名前だったのかな?」
エルメス「ねえキノ、折角だから覗いてみようよ」
キノ「ホテルを探してるんだけどな・・・」
エルメス「もしかしたらとらのあなってホテルかもよ?」
キノ「あの看板でそれは無いと思うけど・・・」
エルメス「仮装大会で看板も変わってるとか」
キノ「仕方無いなぁ・・・」
キノは渋々ビルに向かうことにしました。
ええぞ!
ビルの中を覗くと、沢山の人と本がえました。
キノ「うーん・・・エルメスが通るにはちょっと厳しいかな・・・」
エルメス「みたいだね。キノ、感想聞かせてね」
キノ「結局行くことになるのか・・・」
キノはエルメスを近くに止めてビルに入る事にしました。
キノ「・・・暑い」
店の中は異様な熱気に包まれていました。
キノ「・・・臭い」
同時に異臭にも包まれていました。
キノ「しかし本が多いな。確か前にもこんな国があったっけ。
あの国ではずっと本を読んでたなぁ・・・」
お前ら臭いぞ
そうこう考えてると、向かいからこれまた大柄な、先程とは違う男性が来ました。
男「フーッフーッ」
キノ(うわぁ・・・あれ?これ・・・通れるの?)
無理もありません。人1人が通るのに精一杯な通路です。
キノ「ちょっ・・・」
ビチャッ
キノ(うぇっ・・・)
男「ブツブツブツ」
男の人は体をなびるように通路をすり抜けて行きました。
キノ「・・・はぁ。ん?」
避ける際にキノは本棚に寄りかかって、無意識の内に一冊の本を握っていました。
キノ「なんの本だろ・・・っ?!///」
触手本か痴漢本はたまたレズ本か
キノ「・・・もう出よう」
キノが出口を目指すと、女性がビルに入って来ました。
キノ(こんな危険な場所に女性が・・・ボクと同じで何も知らない人なのかな?)
女性は一度こちらを見て、階段へ向かう前に歩みを止めました。
キノ(ん?)
その女性はキノをもう一度よく見てから顔を赤らめ、階段を登って行きました。
キノ(なんだろう・・・)
キノは少し気になって、二階へ登って行きました。
キノが二階へ上がると、これまた別の空気になりました。
キノ(一階より臭いはマシだな・・・女性ばっかりだ)
キノが通路を歩いていると、何故か視線が集まり始めました。
キノ「・・・気になる」
視線の方へ向くと、顔を赤くした女の人が3人程。
キノ(何なんだろう・・・)
キノは気になりつつも本棚を見て回りました。すると
「やっぱり『受け』よね」
「いや、あんな可愛い子が『攻め』だったら私・・・///」
キノ(受け?攻め?何の話だろ)
キノでBLとか陸×シズくらいしか選択肢が
キノ(ん?なんだこれ・・・男の人が何かに顔埋めてるけど・・・)
キノは本に手に取り、流し読みする事にしました。
キノ「・・・?!///」
パタン!!
勢いよく本を閉じ、棚に戻しました。
ですが、それが仇となり反って視線を浴びる事に。
「あそこって薔薇族の棚よね・・・」
「あんな可愛い子が・・・」
「私ちょっとトイレ・・・」
キノ(駄目だボクには理解できない。むしろ理解しちゃいけない。
今まで何度も危ない目に逢ったけど、これは凄く危ない)
キノは急いでビルを後にしました。
そして
キノ「エルメス!この国から出るよ!」
エルメス「あ、おはよ・・・えっ?3日ルールは?」
キノ「前も言ったかも知れないけど命あっての物種!この国は危険過ぎる!」
エルメス「ドンパチの音しなかったけど、そんなに危ない事があったの?このビルで」
キノ「今までにない恐怖がね・・・さ、出国手続きして次の国を探すよ」
エルメス「お土産は?」
キノ「話したく無い!///」
審査官「フォカヌポゥwwwwもう行ってしまうでござるかwwww」
キノ「すいません・・・身に危険を感じたもので」
審査官「いやいやwwwwしかし今月に入ってからこれで18件目ですなwwww」
キノ「何がです?」
審査官「実はwwww当日入国してwww当日にこの国を出ていく旅人さんがwwww
キノ殿で18件目でござそうろうwwww」
キノ「・・・」
審査官「キノ殿wwこの国はwwwお気に召さなかったでござろうかwwww
我々のような者にとっては聖地ゆえwwww」
キノ「つかぬことお聞きしますが・・・この国の名前って」
審査官「そう言えばお伝えしておりませんでしたなwwwwこの国はwwww」
審査官「キモヲタの国でござるwwwwwwww」
ごめん腐女辺りから投げ槍
眠い仕事死ぬ
本当は外に止めたエルメスにモドラドオタクが居て、キノと話したり、
ホテルのテレビが全部アニメだったり、コミケ的な奴の話考えたりしてたけど
消 化 で き る 訳 な い じ ゃ ん
トーシロにクオリティ求めないで
ちなみに学キノ5巻まだ買ってません
買っても読む時間すらないです
おやすみお前ら
早く仕事探せ
おつかれ
仕事がんばれ
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元スレ キノ「キモオタの国」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1372335773/